イナンクル ピリカ(美しき幸あれ)
2024年6月拝受
当社の企業理念「パートナーシップで実現する幸せ創造企業」というひとつの文章群から、 それを書作品として表現していただきました。
【スローガン】
GO WILD & FLY HIGH
人々に幸せをもたらすという白ふくろうが、「幸」の甲骨文字を持ち、真の幸せを運んでくれます。 白ふくろうの羽には、HiSCのふるさとである北海道の文化のひとつ、アイヌ紋様をイメージした社名が書き込まれています。
作品に込められた泉田先生の思い
<コンセプト>
人々に幸せをもたらすという白ふくろうが、「幸」の甲骨文字を持ち、真の幸せを運ぶ。
羽には、アイヌ紋様をイメージした社名「HiSC」を書き込む。
人にふるさとがあるように、企業もまた、起業当初の原点である土地や風土とのつながりを大切にしたい。
HiSC
のふるさとである北海道には古来よりアイヌの文化があり、神話(カムイユーカラ)には、サスティナブル、ダイバシティ、マイノリティといった現代の社会問題を考える私たちにとっての生きるヒントがちりばめられている。
文化をバックボーンとし、人々の幸せに貢献するHiSC の飛躍を願う。
<モチーフ>
① 幸せ創造企業「HiSC」社名(アイヌ紋様のイメージで)
② 「幸」の象形文字(幸せを司るバランスバーの形)
③ 白ふくろう(幸運を運ぶもの。白い姿は清廉さを象徴し、金運をもたらすとされる。)
<テーマ>
① 真の幸せとは何か?「利他心」それぞれが、幸せの目標設定をする。
(常に表裏の関係にある「幸せ」と「不幸せ」。人々の便利さに貢献する時には、幸せを司るバランスのバーを意識することが重要となるだろう。)
② アイヌ文化、カムイユーカラ「ふくろうの神が自ら歌った謠」の教え
<用具>
① 白ふくろうの羽、2枚。(対極を書き込む)
② 茶系の墨「菊(2008 年製)」
③ 八海山の霊水4月24 日蠍座の満月のムーンウォーター
(心の奥深くにある本心を見つめ、徹底的に向き合う気持ちを呼び覚ますとき)
お礼メッセージ
2024年6月30日、HiSCの第30期がいよいよ翌日から始まる、というタイミングで泉田佑子先生から書作品、「イナンクルピリカ」を、先生のアトリエで拝受しました。
力強い存在感、やさしさと険しさの両端を併せ持っている姿、伝統と文化への馳せる想い、そのようなものがいっぺんに押し寄せてきて、一目見たとき、これが息を呑むということか、と圧倒されました。
本当に素晴らしい作品をありがとうございます。心より感謝申し上げます。
思い返すと、先生と初めてお会いしたのは2023年の秋でした。当時、NHKの関東甲信越番組審議委員長をなさっていた先生を、NHK新潟放送局長からご紹介いただいたのがご縁でした。
局長の勧めもあって、企業理念を書いていただきたいと申し入れしましたところ、快諾はいただきつつ、今の企業理念のありようや、そこに書かれている「幸せ」とは何なのか等々、やさしく、きびしく問われたのが昨日のことのように思い出されます。
そこからお忙しい先生が時間を作ってくださり、意を込めて一気に書き上げていただいたのが、今回の「イナンクルピリカ」です。当社の企業理念というひとつの文章群から、それを書作品としていわば念じ出したものがこちらになります。文字が入っていない分(実は社名が入っておりますが)、かえって理念に込める思いがすべて表現されていると感じます。


さっそく東京システムセンターの応接ブースに掛けさせていただきました。
その他の作品
2024年4月拝受
当社代表取締役社長 小山内拓の「拓」の文字から 泉田先生がイメージされた作品です。
「未来を切り拓いていく」という力強さを感じます。
2024年12月拝受
2025年の経営理念の刷新に向けて、当社の経営理念を揮毫いただきました。
2025年2月拝受
泉田佑子先生からのコメント
株式会社HiSCの「すご達」、放送業界最前線で活躍されてきた人たちの集団が、ドローンで制作風景を撮影してくださいました。「書の魅力は一回性の美」だからこそ、その一回をものにする厳しさがあると思ってきた私でしたが、映像はその厳しい瞬間を捉えなければ「ゼロ」という、更に厳しい一回性に勝負を賭ける世界であるという事を今回の撮影で知りました。
このライブ制作で私が選んだ文字は「鳥」です。鳥がさえずると雨が上がると言われるように、鳥は古来より、自然の神々(地球)からのメッセンジャーであると信じられてきました。私たちの日々の暮らしは、目の前にあることが複雑過ぎて、時々、道に迷いそうになりますが、鳥のさえずりや鳥の視点に思いを馳せ、感性を研ぎ澄ませると、進むべき道が見えてくるかも知れません。そんな糸口となれる書であってほしいと願います。
撮影用に、3枚書きました。その時の1枚は、カメラマンの方がお持ちです。他の2枚が、株式会社HiSCさんにあります。書いた後、この2枚は「オスとメスのように見える」と言われました。書は、見る人の感性で深くも浅くも、また、全く違う意味合いを持って人々の心に響くこともある不思議な芸術です。白と黒しかないと思いがちですが、パソコンのグレースケールでさえも256階調の白黒が表現できるように、そう単純ではありません。ちなみにこの作品は、青系の黒「青墨」を使って爽やかに仕上げました。青く感じられるという方が正しいかも知れませんが、墨の色合いを感じて、さまざまに思いを巡らせていただけましたら幸いです。
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